平成22年度浜松大学卒業式が挙行されました

平成22年度浜松大学卒業式が挙行されました 平成22年度浜松大学卒業式・大学院修了式・留学生別科修了式が14日、浜松大学トコハホール講堂にて挙行され、卒業生、修了生の計478人が晴れの門出を迎え、それぞれの夢に向けて新たな一歩を踏み出しました。
 ビジネスデザイン、健康プロデュースの各学部の代表生に卒業証書が授与され、学業・文化活動・スポーツなどで活躍した卒業生12人が表彰されました。
 卒業生を代表し、経営情報学科の亀光勇斗さんが、「これまで遭遇したことのない困難に直面することもある。自分を信じ、まっすぐ突き進んでいきたい」と答辞を述べました。

 卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。

 当日は東日本大震災を受けて、式典が行われたホール前で、ボランティアサークル平成22年度浜松大学卒業式が挙行されました「サンダーバード」や活動に賛同した学生約20人が募金活動を行い、卒業生や保護者に協力を呼びかけました。晴れ着姿の卒業生たちは「卒業式ができることが幸せ」「少しでも手助けできれば」などと善意を寄せました。
 サンダーバードは18日から27日にも、JR浜松駅で募金活動を行います。皆様のあたたかいご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いします。



さる3月11日三陸沖を震源とする未曾有の巨大地震が発生しました。多くの方々が被災され、いまもなお、懸命の救助活動が行われております。被災地のみなさまのご無事と被害が最小限に留まることを願っております。

平成22年度浜松大学卒業式が挙行されました

 キャンパスも春の訪れを迎える中、本日ここに、多数のご来賓ならびに保護者の皆さまのご臨席を賜り、平成22年度浜松大学、浜松大学大学院および浜松大学留学生別科の卒業式、修了式をこのように盛大に挙行できますことは私達の大きな喜びとするところであります。本学を代表し、ご出席の皆さまに心より御礼申し上げます。

 卒業生の皆さん、大学院修了生の皆さん、そして留学生別科の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また、長年にわたりご子息・ご息女を支えてこられた保護者の皆様にも、本日、お子様の栄えあるご卒業を迎えられ、成長した姿を前に安堵されているものと拝察し、心からお慶び申し上げます。

 今年度、浜松大学の誇りを胸に、晴れてこのキャンパスを巣立って行かれますのは、学部・大学院・留学生別科を合わせ、総数478名に上ります。本学では現在まで約8000人の同窓生が社会に出で活躍しております。今日、皆さんを新しく浜松大学の同窓生としてお迎えすることは大きな喜びであるとともに誠に心強い限りであります。また、本学がその一員となっております学校法人常葉学園には私たち浜松大学を含め、3つの大学と1つの短期大学があります。現在、常葉学園では平成25年度を目処に、これらの大学・短大の統合化を計画しております。3大学・1短大あわせますと現在まで約5万人の卒業生を輩出しております。統合化により、同じ大学としての校友の輪が大きく拡がることになります。皆さんには、母校である浜松大学の一員として、また常葉学園の一員として本学と常葉学園を見守り、その更なる発展にご期待ください。
 
 さて、今日、卒業される皆さんのなかには、99名の留学生も含まれています。留学生の皆さんは異なる文化や習慣の中でさまざまな困難に直面したことでしょう。それらを克服して、初志の目的を立派に成し遂げました。その努力を心から賞讃したいと思います。この中から、難関の入学試験に合格して大学院博士課程に進み更に研究を極めたいという人も出てまいりました。これからの活躍に期待したいと思います。

 今年度の卒業式・修了式は、ビジネスデザイン学部および大学院健康科学研究科の第1回の卒業式・修了式でもあります。ビジネスデザイン学部は、現代社会の変化・要請に応え、ビジネスを構想する力を身につけた人材の育成を目的として設置されたものです。健康科学研究科は健康プロデュース学部を基礎として、「食と健康」「心と健康」に関する高度専門教育・研究をすることを目的として設置されました。最初の卒業生・修了生として大いに活躍されることを願っております。

 ここで皆さんの入学式当時を思い起こしてみましょう。前学長の式辞の中で、皆さんに、失敗を恐れず挑戦すること、浜松の地域性を踏まえて「やらまいか精神」の持ち主になってもらいたいというメッセージがありました。平成22年度浜松大学卒業式が挙行されました皆さんは、今日までの学生生活を通して、学問はもとより、スポーツやサークル活動、ボランティア活動・社会貢献活動など多くのことに挑戦してきたことと思います。大学は、皆さんのこのような様々な挑戦を「真の知」「生きた知」にまとめ上げ、それを実際の社会の中で応用できる力を身に着けるところです。これを「知の鍛錬」といいます。皆さんはこの「知の鍛錬」を通して、専門の学問をはじめ様々な「知」を習得してきました。皆さんの中にもメンバーの方がいると思いますが、本学のボランティアサークルや社会貢献・ボランティアセンターのみなさんをはじめとして多くの本学の学生が、今回の地震による被災者支援募金活動をはじめました。これも「知」の習得による実践の1つだと思います。

 さて、皆さんの多くはこれから社会に巣立ち、社会人としてまた専門的職業人として活躍することが期待されています。また、大学院に進学してさらに学業を続ける人、研究者の卵として第一歩を踏み出す人もおります。これからの人生において自らが輝ける目的を持ち、浜松大学の卒業生・修了生としての名に恥じないよう努力し、それぞれの目標を達成してください。皆さんが浜松大学で築き上げた友人との絆、「知の鍛錬」を通じて体得した教養や専門的知識を含む「真の知」は、光り輝く財産となるでしょう。皆さんには、自信と誇りを持って洋々たる前途を切り開いていただきたいと心から願っております。

近年の高度情報通信技術の急速な進歩は、人と人、人と社会、社会と社会との人間関係やコミュニケーションの在り方を大きく変え、社会のあらゆる分野において質的な変化や価値観の多様化をもたらしてきました。私たちはこうした進歩の恩恵を受ける反面、経済や社会の不安定性が生じ、予測が困難な時代となっています。経済の不安定性による今年のまれにみる厳しい雇用状況や、チュニジアの「ジャスミン革命」に端を発した中東をめぐる国際情勢の不安定性など多くの現象が現れています。また、私たちのまわりにおいても従来では想像できなかったような事件や出来事が起きています。

最後に、こうした時代に活躍していこうとする皆さんに、次のことをお伝えしておきたいと思います。
選択理論心理学創設者のウィリアム・グラッサー博士は、あらゆる不幸の源にあるものは不満足な人間関係にある、と述べています。このことは、従来のよくありがちな、批判する・責める・文句を言う・ガミガミ言う・脅す・罰する・褒賞で釣る、といったいわば相手を外からコントロールする関係から、耳を傾ける・励ます・尊敬する・受け入れる・違いを話し合う・信頼する・支援する、という信頼関係に基づく人間関係が求められているということです。また、これは、近年、人の動機付けに関して、従来の成果主義的な外的動機付けから、自発性・自律性に基づく内的な動機付けが重要視されていることにも表れています。
この根底には人間に対する限りない尊厳があります。私たちは、祝福されてこの世に生を受けたものも、不幸にして生を受けなかったものも、自然の織り成す奇跡によって極めて小さな確率で生まれたものであります。人はこの広い宇宙における稀有の存在であり、このことが人間の尊厳の原点であるといえます。またこのたびの巨大地震では多数の犠牲者が出ており、改めて人の生命の重さ、人の尊厳について問われているように感じます。皆さんには、ぜひこのことを心にとどめておいていただきたいと思います。

浜松大学は、皆さんの母校として、クオリティーの高い大学を目指し、学生、卒業生の皆さんを含む社会、そして教職員の3者が満足する大学作りに全学を挙げて取り組んでいるところです。浜松大学と皆さんとの絆は一生続くものです。本学は開かれた大学として、どんなときでも卒業生の皆さんの来訪を歓迎しております。厳しい経済状況の中、まだ進路の決まっていない人もいることと思います。本学では、キャリアサポートセンターに、キャリアカウンセラーを配置するなど卒業生の皆さんを支援する部門を設置しております。いつでもお立ち寄りください。

改めまして、卒業生、修了生の皆さんの益々のご活躍と健康、そして真に満足できる人生を歩まれることを祈念し、告辞といたします。

平成23年3月14日
浜松大学 学長
中村 正義


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